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『ハァハァ……』
電話から聞こえてくる空邪さんの息遣い。何か、それを聞いてるだけで変な気分になりそうだ。
「大丈夫……もう少しで着くから……」
『…とあ……早く来てっ……』
あぁ、ヤバい。ここは外。
なのに、今の言葉でベッドの上の空邪さんを想像しまった。
「うん……わかった……」
頑張れ、俺!耐えろ、俺!今の空邪さんは発情中なんだ。
『混同させるなよ』
忠告されたんだ。ちゃんと守らないと。
変なことを言ってきても、ちゃんと今まで通り……空邪さんが俺を本当の意味で受け入れてくれるまで待つんだって。
好きだからこそ大切にしたい。発情期間に騙されて抱かない。
「よしっ……」
『とあ……?』
「いや、何でもないです」
その時。
電話越しから空邪さん以外の声が聞こえた。
『お兄さん、どうしたの?』
『あ、いや……』
男の声……マズい。フェロモンに誘われて寄ってきたか……
『何だかお兄さんからいい匂いがする……もしかして俺を誘ってる?』
『誘ってないっ……ちょっ……やめっ!?』
ガタンッ……ツーツー……
「空邪さんっ!…クッソ……」
揉みあう音。その直後に通話が切れる。
徐々に焦ってくる。どうしよう……どうしよう……
歩いてたのが、徐々に速くなり……早歩きから走ることに。
「空邪さん……無事でいて……」
空邪さんの家に近くまできた。でも空邪さんは見当たらない。
「どこだよ……」
空邪さんのフェロモンは漂っているのに、本人がいない。
どこだ……どこだ……
フェロモンを頼りに空邪さんを探す。
『とあ……』
そう聞こえて振り向くと空邪さんがいた。
「空邪さん!」
「ハァハァ……遅い……」
上半身が乱れている……シャツのボタンが何個か外されて、しかもベルトも途中まで外されていた。
「大丈夫ですか……まさかおそ……」
「襲われたが、最後まではヤられていない。大事なところに一発蹴りを入れて何とか助かった」
大事なところに蹴り……慌てて自分のを手で隠す。
「……なぜ隠す」
「いや、何となく……」
「とにかくっ……しゃわ……」
バタンッ……
「空邪さん!?」
急に倒れた空邪さん。その瞬間、フェロモンが増幅する。
「……っ」
ヤバい、想像以上だ。クラクラする。徐々に反応する俺のムスコ。
目の前が空邪さんの家だっていうのに……
『この人を抱きたい』
『俺のものにしたい』
『犯したい』
俺の抑えていた欲望がどんどん溢れてくる。
「ダメだ……ダメだ……」
この人を抱けば、絶対俺は止められない。
この人を抱けば、俺は自分じゃいられなくなる……
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