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甘えられたい、そう思っていたけれど……結構しんどい。
両想いならガツガツいってもいいかもしれないけど、そうじゃないから我慢しなきゃいけない部分が多くて……
首にまわされた空邪さんの腕。徐々に近づく可愛い顔。
あぁ、もういっか……キスされたなら文句はないでしょ。自分から手を出したわけじゃない。諦めモードに入り、空邪さんにされるがままになった。
その時。
ピンポーン……
ビクッ……急な音にビックリして動きが止まる。
誰だろう……宅配か……?
「ちょっとごめんね……」
チュッ……頬にキスした後、空邪さんを降ろし誰が来たのか確認する。
すると。
「えっ」
画面に映ったのは俺を追い出した兄貴。
え、何で、何でここに!?
「あっ!ゆうまっ!」
後ろから覗いていたのか兄貴とわかった瞬間、玄関に向かう空邪さん。
ちょっと、フェロモンが効かない兄貴でもその格好で行くなよ!
そう言ってる暇もなく、空邪さんは玄関の扉を開けた。
「ゆうまっ!」
「うぉぉ……空邪……いきなり抱きつくなよ……よしよし」
「ふふふっ、ゆーまーぁ」
兄貴に抱きついてる姿を見て胸が痛む。
わかってる……恋人じゃなくても2人は仲がいいし、こういうスキンシップだって……
「とーあ、やくなよ」
「うっせぇ……んで、何しに来たんだよ」
「まぁ、立ち話もなんだし入っていい?警戒しなくても手は出さないし、お前たちの邪魔もしないよ」
「ゆーまも、一緒にいる?」
「ちょっとだけね。お邪魔します」
兄貴に嫉妬しつつ中に入れることにした。
さっきまでは俺にベッタリだった空邪さん。でも今は兄貴にベッタリ。
キスしたいって言ってた空邪さんはどこへやら。
この天然タラシ。
「そのオーラ、どうにかできんのか?俺に敵意むき出しにしたって意味ないぞ。まぁ、可愛いけど」
「兄貴が空邪さんを離せばいい話だろ」
「無理やり引きはがしたら嫌がるだろ。空邪さんの悲しい顔は見たくない」
「そう言うわりにはこのままでもいいって思ってるんじゃねぇの」
「まぁ、悪くはないよ。こんなに甘えてくる空邪は久しぶりだからね」
久しぶりって……前にもこういうことあったってこと……?
「兄貴、付き合ってた頃にもこうやって甘えてくることはあった?」
「あー、一回だけね。疲れてたのか、イヤなことがあったのかはわかんなかったけど、ものすごく甘えられて……
でも次の日だったかな……なんかすごく謝られて……『忘れてくれ』って。まるで別人みたいで……あ。もしかして発情期間とかってやつに入ってるからとか?」
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