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side悠
慧杜にオーダーを伝えに瑠依がテーブルを離れる。
「綺麗な…可愛い人だね…」
「瑠依のこと?」
千世が瑠依を眺めながら呟く。
「うん…なんか不思議な雰囲気…」
「そうですか?」
「ぉわっ!」
オーダーを伝えに行ったはずの瑠依が千世の横にいた。
俺の隣に座り微笑む瑠依に何でここにいるのかと訊ねる。
「慧杜さん、オーナーが今は落ち着いてるから行ってきていいって言ってくれて」
「そっか」
久しぶりの瑠依を見ながら癒されるなと頬を緩める。
すると千世が驚いた顔をしていた。
「千世さん?どしたの?」
「え、あ…そんなに緩んだ顔をした悠、初めて見たなと思って…」
「ぇ、ほんとですか…?」
今度は千世の言葉に俺が驚いた。
千世と見つめあったまま黙っていると瑠依が口を開いた。
「多分、無意識のうちに顔が強ばってたんだと思うよ。東條さん、こいつ、俺とも会って3ヶ月弱くらいは顔怖かったですから」
「え、怖かったの…?」
「はい。なので、強ばってても悠が微笑むこと珍しいんですよ」
「そうなんだ…」
千世と瑠依の会話を聞きながら、気をつけないといけいないなと思う。
「悠、意識して変えなくていいからね」
「なんでわかったの…」
「そんな顔してた」
「どんな顔だよ…」
考えていたことを見透かされ、口を尖らせると傍観していた千世にクスクスと笑われた。
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