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side慧杜
『守りたい』
悠の不安に揺れる瞳を見つめながらそう思った。
「言いたくないことは言わなくていい…神木さんが話したいことを俺は聴きたいです。少しでも心が軽くなるように…」
不安が解消されるように、そう伝えると悠は俯いてしまった。
(まぁ、3回しか会ったことのない奴に言われても困るよな…)
「…と、ですか…」
「ぇ…?」
「…おれの話を聞きたいって……人の目を気にするのが…嫌じゃないって…ほんとですか…」
不安でたまらないと告げている目いっぱいに涙をためて、悠は下を向きたい気持ちを我慢しているようだった。
それでもこちらを真っ直ぐに見つめて問いかけてきた。
大きな不安を抱えながらも頑張って立っている彼のことを守りたい、支えたい、そう思った。
「嘘じゃない…俺は神木さんの話を聴きたいです…」
その言葉に悠は堰を切ったように涙を流した。
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