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34.
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side悠
思い立ったが吉日ということで、これからカウンセリングをしてもらうことになった。
慧杜はリラックス出来るようにと良い香りがする紅茶をいれてくれた。
「では…神木さんはトラウマがありますね?」
名前を読んだ後真剣な顔でそう尋ねてきた。
「…はい…」
「そして、カウンセリングにもあまり良い思い出がないという認識で間違いありませんか?」
「……はい…」
慧杜の確認に昔のことを思い出して俯いてしまった。
「では、トラウマの原因になったことについて話せることだけで良いので、話していただけますか?」
「……」
緊張で顔が上げられない。
話そうと口を開いてみるが声を発することが出来なかった。
(どうしよう…慧杜さん待ってるから早く話さなきゃ…)
と、焦っていると頬を包まれ顔を上げさせられた。
「そんな顔しないで…ゆっくりでいいんです。神木さんが言いたいことだけ言ってください」
慧杜が優しく髪を梳いて、頬を撫でてくれる。
「…俺が…小学3年生の時のことです…」
ぽつぽつと俺はトラウマの原因になった出来事を話し始めた。
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