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39.
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side悠
「今度から謝ったらペナルティです」
「…ぇ!?」
ペナルティって…
「ぇ…えと、あの…」
「クス…安心してください」
(ほっ…冗談だった…)
「冗談ではないです」
慧杜はニコリとこちら見るが、心を読まれたのかと勘違いしてしまう程の反応の速さだった。
「ペナルティは本当ですよ。まぁ、変なペナルティはありませんので安心してください」
(変なってなに…!?)
声のトーンが少し上がっているから楽しそうなのか?と思いながら慧杜に苦笑いを返す。
とりあえず毎週金曜日の夜にお店でカウンセリングをしてもらうことになった。
部屋に2人きりになると未だ身体が強ばってしまう俺を気遣ってくれたみたいだ。
————————————————————————
「そっか…てかそんな大事な話俺にしていいの?」
今は千世と瑠依が俺の家に来ている。
先日のお店での出来事の謝罪・御礼と俺の過去について、カウンセリングを受けることになったことを話した。
ちなみにあれから一週間経っている。
「うん。千世さんにはそろそろ話そうかなと思ってたから」
「そか…」
「てかやっとカウンセリング受けることにしたんだ」
「うん…」
瑠依はやっとか…といった顔だが、とても優しい顔をしていた。
「……」
「千世さん、無理しなくていいですからね…?」
「ぇ…」
瑠依と同じで千世もなにか過去を抱えているのは気づいていた。しかし、過去を話すことはとても辛いことだと分かっている。それこそ、痛い程…
「東條さん、顔強ばってますもん」
「すみません…」
「てか、何で千世さん敬語なんです?」
千世が瑠依に敬語であることに気になってきいてみる。
「いや、初対面に近いし…」
「でも俺はすごい接しやすいですよ?なんで、勝手に千世さんって呼ばせてもらいます」
「ぇ…あの…」
「嫌ですか?」
「嫌じゃないけど……じゃあ、俺も名前で呼んでいい?」
「呼び捨てでお願いします」
「る…瑠依…」
照れながら瑠依の名前を呼ぶ千世に瑠依と二人で可愛いなぁと素直に感想を述べた。
千世の顔が先程より赤くなったのは言うまでもない。
いい友人に恵まれたな…としみじみ思った。
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