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side悠
「ぁ、そういえば…」
「どしたの?」
「瑠依さ、この間お店でチキンドリア頼んだとき、なんで一瞬固まったの?」
一週間前のことを今更と思ったが、思い出してしまったら聞かずにはいられなかった。
「あー、あれね…そもそもチキンドリアはメニュー自体に存在してないんだ」
「それは知ってるけど…」
「俺は何度か賄いで食べたことあったんだけど…めっちゃ美味しいのにメニュー載ってないのなんでかなと思って、理由聞いてみたら『大切な味だから』って」
『大切な味』どういう意味だろうと考える。
以前メニューを見たときにチキンドリアを示す文字を見た覚えがなかったのでなんとなく気づいていたが…
「ちなみに俺の知る限りでチキンドリアを食べたことある人はあず…工藤さんと東條さん、そして悠かな」
「智祐も…?」
「工藤さんと東條さんは慧杜さんの幼馴染らしいからね」
そうなんだと千世と揃って感想を述べる。
「そういえば瑠依と梓佐さんって知り合いってか仲良いんだね」
「へ…」
「確かにこの間梓佐にぃって…」
千世と2人でじーっと瑠依を見つめる。
「何で2人してそんなに見るの!…わかったよ。言えばいいんでしょ、言えば…」
頬をほんのり赤く染めながらそう言う瑠依を、相変わらず可愛いなと親バカの気分で続く言葉を待つ。
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