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「梨華!」
梨華は友達と中庭で
弁当を食べていた。
「あっ!健!」
梨華は一緒にいた子にちょっとごめんね?
と言ってから俺のもとに駆け寄ってきた。
「どーしたの?
……なんか…怖い顔してるけど」
「ちょっと、ついて来て」
俺は中庭のでも人目につかない
奥にあるベンチへと梨華を連れ出した。
「……座りなよ?」
沈黙を破ったのは梨華だった。
「おう」
短く返事を返して
梨華と少し距離をおいて座る。
「…話があるんだ。」
俺は重い口を開いた
「うん。」
「煉のこと。あと、咲夜も。」
「………」
黙ってるってことは、
やっぱ心当たりがあるんだな…
「なんで嫌がらせなんてしたの。」
「………」
「答えろよ。なぁ。」
「……っ……く……うぅ……」
俺が低い声で返答を急かすと
泣き出した梨華。
「…って…だって……
健が2人ばっかりかまってるから…」
「それで?」
「私といる時も2人のことばっかで
私の事、本当は見てなかったじゃん
寂しかったの!私はこんなに好きなのに…
なんであの2人なの?
ただの幼馴染でしょ?
私は彼女でしょう?
なんでいつも煉、煉って…
あんな奴いなきゃ
健は私のこと見てくれたのに!
煉くんなんて…いなきゃよかっ…」
パンッ…………
「……え……?…」
俺が梨華の左頬を叩いた音が
中庭に響いた。
「こんな奴のこと一時でも
好きだと思ったなんて虫唾が走る。
煉のことを悪く言うな。
お前なんかが貶していいやつじゃねぇ。
もぅ俺らに近づくな。」
じゃあな。
と言って梨華に背を向け歩きだした。
後ろからは何度も俺を呼ぶ声が聞こえたが
振り向くことはなかった。
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