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熱誠カタルシス -再会を信じて-1
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聖藍(セイラン)学園中等部入学式。
今日という日をどれほど待ち望んだ事だろう。
聖藍の受験を決意したのは、去年の夏休み。
商店街で小さな中華食堂を営む颯斗の両親は、私立のお坊ちゃま進学校である聖藍学園を受験することに反対した。
しかも、学校の先生方まで。
「奇跡でも起きないかぎり合格しない」とまで言い切られた。
それでもいつしか母親が味方となり、受験にまでこぎつけた。
両親のお店では、常連客の間で颯斗の合否が賭けられたりもしていた。
―――が、神様は颯斗の味方をした。
それは颯斗の死物狂いの努力の賜物だったけれど、まさしく『奇跡』だった。
そして、賭けは颯斗の母の一人勝ちとなった。
「やっと、ここまで来た。あいつと同じ…」
心の中で呟く。
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