アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
熱誠カタルシス ー友達ー7
-
律基の棘のある言い草に、西嶋が不機嫌に言い返す。
颯斗は居たたまれなくなって、口を挟んだ。
「おいおい、ふたり共やめろってば!」
同時に颯斗を睨むように見る。
こっ、怖いんですけど~…。
「幹くんは、どっちの味方なの?」
「えっ?あの…」
どもる颯斗を置き去りに、ふたりの言い争いは続く。
「敵とか、味方じゃないだろう?!大体、今回は川那辺がしゃしゃり出てきて俺も不本意な思いをしてるんだけどな」
「な~にぃ? 手柄を横取りされたとでも、思ったのかな?」
「そんなこと、誰が思うか!」
西嶋はいつもクールな印象だったけど、意外とそうでもないらしい。
ふたりの口調はキツいけど、険悪な雰囲気ではない。
むしろ、気を許している者同士だから多少のことは言いたい放題言えてしまうような感じ。
「ふたりは仲が良いんだね」
ボソリと言った颯斗の言葉に、二人が反応する。
「どこがぁ?」
「お前は、そこで何を見ていたんだ?」
声が重なる。
その息が合った反応に、笑ってしまった。
不本意そうなふたりの視線に、颯斗は思いっきり笑顔を返す。
西嶋は小さくため息を吐いて、突然真面目な顔で颯斗へ右手を差し出した。
「今更で悪いけど、聖藍へようこそ。これから、ヨロシクな!」
「え…?」
「悪かったよ。もっと早くにこうしてれば、良かったんだよな……」
「そうゆうこと!!」
律基のきっぱりとした口調。
「お前が言うなよ…」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
36 / 189