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純真メランコリー30
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「う~ん…それもあるだろうな。実際、川那辺のいじめを終わらせたのは櫻木さんだし……他にも、色々と特別な想いがあるんじゃないか?」
「えっ、なに?『特別な想い』って?!」
颯斗の問いに、西嶋は少し考え込み口を開く。
「何て言ったらいいんだろう…。俺さ、川那辺とは初等科から一緒だけど、櫻木さんが両親亡くして聖藍に転校してきた時、学年違うのに川那辺がずっと寄り添ってたのを今でも覚えてるよ。川那辺ん家、姉さんばっかだから男兄弟が出来てよっぽど嬉しかったんだろうけど…ただ単純にそれだけじゃなくって……なんか普通とはやっぱり違う感じでさ…。お互いすっごい大切な感じ…?ブラコンってのもなんかちょっと違うよなぁ。特別な存在…みたいな……」
西嶋の言うことが解るような解らないような…。
「う~ん…。とにかく、めっちゃくちゃ大切ってことだな」
納得する颯斗に、西嶋は不機嫌な顔を向ける。
「お前…。俺がなんとか解りやすく説明できないものかと悩みながら話したことを、すっげぇ軽くまとめやがったな…」
「はははは~」
「てっめぇ、笑ってごまかしてるんじゃねぇよ!」
そう言って眉間に皺を寄せた西嶋に、拳で力いっぱいこめかみをグリグリされた颯斗は悶え苦しむ羽目になった。
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