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純真メランコリー 45
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現れた一行が近づいて来て、颯斗はあんぐりと口を開ける。
律基の後ろに居る女二人が、律基と同じ顔をしているのだ。
三つ子…?!
身長は彼女たちの方が10cm以上高く、肩に掛かるほどの長さの髪の毛には、ふんわりとパーマが掛かっている。
でも、顔は律基とそっくり。
「うわぁ~!ちゃんとした男の子!」
「うちの子達とは全然違う!」
「はっ?」
女二人に囲まれた。
律基とそっくりな顔でも、女だと思うと緊張する。
「いい体してるよね!」
「見るからに、スポーツマンって感じ!」
「ちょっ…!」
ランクルーシャツを着た颯斗の、腕やら胸やらを遠慮なく触りまくる。
颯斗は男ばっかりの兄弟なので、あまり女に対する免疫がない。
だから、そういうのはちょっと…。
「やめてよ!幹くん引いてるじゃん!!」
律基がお触りを阻止するように間に立ってくれた。
…まじ、助かった。
「姉ちゃん達『うちの子達と全然違って男の子』って、どういう意味?それってさ、僕と綾ちゃんにすっごい失礼じゃない!?」
思い切り拗ねた表情で睨む律基の頭を、二人してにこにこと笑顔で撫で回している。
Γ律も綾も、男っぽさがないでしょ?」
Γ二人とも可愛いからね!」
…確かに、目の前に居るそっくりな3人に響さんと綾世。
全員、女に見えないこともない。
というか、一気にこの場が賑やかになった。
なんていうか…女子の集団みたいだ。
「下の姉さん達は双子なんだ」
綾世がぼそりと教えてくれた。
「なに?私のこと探してたの?」
「そうだよ!」
律基が響さんの荷物らしいバッグと車の鍵を差し出す。
「お祖父ちゃん寝ちゃってるから、今晩は病院に泊まって明日そのまま一応検査するって。お母さんが付き添うから、響ちゃんが車でみんなを連れて帰ってって!」
響さんが荷物を受け取りながら頷いた。
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