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純真メランコリー 54
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「やっぱり布団は僕が運ぶから、颯斗はお風呂入っておいで。タオルと着替えはちゃんと用意しておくよ」
抱えた布団に顔半分を埋めた状態で、綾世は何事も無かったかのように廊下へ向かう。
颯斗の前を横切る綾世を目で追い、ふと横顔に視線を向けた。
!!!!
ふんわりと柔らかい栗毛から覗いている耳が真っ赤だ。
頬は完全に布団に埋もれてしまっていて、赤く染まっているのかは見えなかった。
でも、颯斗に話す時に視線を合わせなくなったし…。
もしかして綾世の奴ってば、すっごい照れてんじゃん!!
笑ったり、怒ったり。…照れたり。
自分の言葉で綾世の表情に変化が見られるのは…たまらなく嬉しい!
階段へと廊下を進む綾世の背中を見送りながら、颯斗はこみ上げる、にやける笑いを止められなかった。
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