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想い 9
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「…ヤマト!」
「うわっ、ワタル!」
「なんでそんなに驚くの?」
「いや…昨日の今日で会うとは思わなかったから…」
ワタルの足元には、これでもかと言わんばかりに尻尾を振るリク。
昨日の挨拶と、態度がえらい違うじゃないかよ…。
「あ…ここ散歩コースか!」
「…実はそうではないんだけどね……」
ワタルは少し困った様な表情。
……?
「そーなん?じゃぁ、今日も会えたのは偶然か…」
「うん…まぁ……。ところで、コースケ君にちゃんと言えた?」
気にしてくれてたんだ……。
いい奴。
「…うん。言えったっちゃ、言えたんだけど…机に突っ伏してるだけだと思ってたら、マジ寝入っててさ…きっと聞こえてなかったよ……」
「…そぅ……」
「でも…今日のコースケはちょっと様子が違っててさ……。俺たちのくだらない話にちょっと笑ったりして…嬉しかったな」
「…それって、ヤマトの気持ちがちゃんと伝わったんだよ!」
「え…? そうなのかな!?」
「そうだよ! 絶対そう! よかったな!!」
ワタルは力強く肯定する。
そうされると、本当にそんな気がしてくるや。
「ワタルのお陰だ。ありがとう!」
「…うん。でも、もっと大事なこともちゃんと伝えなきゃね」
「……そう…だね…」
もっと…もっと大事な……ちゃんと伝えなきゃならないこと……。
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