アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
想い 11
-
*****
「あー暗ぇ奴が居る…辛気臭せー」
「うぜぇ~よなぁ」
「この間、ブツブツ一人で喋ってたんだって!」
「えー…なにそれ!?頭おかしくなってんじゃないの!?」
「やー…やだ、キモーい……」
コースケを遠巻きにして、クラスメイトがヒソヒソと話す声が聞こえる。
当の本人は聞こえていないのか、シカトを決めこんでいるのか…相変わらず机に顔を伏せている。
「あ゛ー…うっせぇぞオメーら!コースケは疲れてんだよ!!文句あんなら、代わりに俺が聞くけど?」
ジンが、陰口を叩いてる奴等に凄い不機嫌に言い放った。
たちまち皆、口を噤む。
「やージン、そんな怖い顔しちゃダメじゃん。みんな怖がってるだろー。まぁ…僕もコースケ悪く言う奴、ボッコボコにするけどっ!」
ユウタが穏やかそうな顔をしつつ、物騒なことを口にする。
二人とも、俺と同じでコースケが大好きなんだ…。
でも…。
ジンとユウタの想いと…俺のコースケに対する想いは違う。
俺とコースケは…二人と出会うよりももっと幼い頃に出会って…いっつも一緒に遊びまわって…。
コースケは俺には何でも話してくれたし、怒られるようなことがあっても、どんな時もいつもお互いが味方だった。
言葉を交わさなくても、そこに居るだけで安心できる…コースケに『ヤマト』って呼ばれるだけでも嬉しくって…。
昔から、俺にとってコースケは唯一無二の存在なんだ。
好きで…好きで……大好きで……愛しい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
11 / 18