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想い 12
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*****
学校からの帰り道。
俺はコースケの後ろをついて一緒に帰る。
「ぃって~…」
コースケは両手で頭を抱える。
「コースケ…頭痛いの?大丈夫??」
「…っんだよぉ~最近、急にキーンって頭痛したり…酷い時は吐き気まですんだよ……」
「コースケ?」
なんだろう…?
コースケの様子がいつにも増して変な気がする…。
胸騒ぎがする…。嫌な予感。
「コースケ!!」
俺の叫びにコースケが振り向いた。
「!!!」
険しい形相で俺を…いや、俺を通り越した後ろを見ている。
「…そこに居るのかよっ!?」
「コースケ!?」
「わかんねーけど…なんか居る気配がすんだよ!」
「ちょっとコースケ!落ち着いて!!」
―――っ!?
俺の後ろから、スーっと半透明な獣のような影がコースケの前へ移動した。
はっきりした姿は分からないのに、俺にはなにかが居るのが確かに視えた。
でも、コースケは気配は感じているのに視えてはいないみたいで…必死に周りを見回している。
その必死な形相は、恐怖のあまり蒼白。
「く…来るな!来るなぁぁああ!!」
「コースケ!コースケッ!!」
パニックになっているコースケに俺の声は届かない。
なにかに操られているかのように、突然コースケは走り出した。
その先には、遮断機が降りた踏み切り。
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