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撮影が終わったのは朝だった。
週に2回も放送されるドラマだから、撮影は文字通り不眠不休で。休みの前日だからか、特にキツかった。
それでもみんなで良いものを作りたいって気持ちは同じで。だから僕もそれに、全力で応えたい。
「ジニョンイ、着いたよ」
マネージャーの車に乗り込んでから、ほとんど気を失ったように眠っていた。疲れたし、お腹も空いたし、眠くて、眠くて。
「ジニョンイお疲れ様」
「ヒョンもね、運転気をつけて?」
「ああ、大丈夫だよ。俺は仮眠も取れたし。上まで付いて行こうか?」
「大丈夫ですよ」
ヒョンが優し過ぎて、思わず笑ってしまう。仮眠取った罪悪感かな。
「じゃ、明日はスタジオだから」
「はーい、じゃ、また明日」
ヒョンの車を見送って、マンションに入る。
マクヒョン、いつ来るんだろ。
来るって言ってなかったけど。
撮影を終えて最後に見たスマホには、マクヒョンからの短い返信があった。
俺もジニョンイに会いたい。
めっちゃくちゃ。
僕の偉そうな発言には触れずに。
だけど、俺も、って。
僕が会いたかったことなんて、お見通しなんだって思った。
心がむずむずして、それに、なんだかそわそわして。その返信を喜んでいる自分がいて。
だけど、そんなことを認めたくはない。
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