アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
何かが引っかかる。
-
考えてる暇なんかなくって
何かを言おうとしたって言葉がうまく
見つけられなくって。
だから俺はコイツのほうに手を伸ばした。
「泣くなよ…。さいき…」
俺は静かにコイツの頭に手をのせ
優しく撫でてやった。
柔らかい天パに指を滑らせては戻す。
それを繰り返していた。
「何で…お前が俺にやさしくすんだよ…」
そんなの自分でもわかんねぇ。
何でお前みたいな
変態でうざくて強引な馬鹿のことをほっとけないかなんて
俺だって知りたい。
さっきまで俺のことを犯そうとしてたこんなイかれてるやつに
伸ばしてるこの手をしまえないいのかも
俺が知りたいんだ。
(そんなの、わかんないんだよ)
「何で名前なんか呼ぶんだよ…っ」
「うっ…」
そこにはできれば触れないでほしかった…!!
「何でだよ、…だって俺お前のこと犯そうとしたんだぞ!?」
(知ってる)
「お前のこと脅迫して体触ったりもした!」
(知ってる)
「お前に、…キスだってした!!!」
だから、もう
「分かってるよ!!」
全部わかってる!!
俺だって何でなのかわかんない
でも俺は…
「お前が…!お前が俺の前でなくからだ!お前が泣いてるのはなんか知らねぇけど、嫌なんだよっ!!」
そうだ
俺はただこいつが泣いてるのが嫌で
だからしょうがなく撫でただけだ
なのに何でコイツのほうをみれないんだ…?
何で何かが引っかかってるような気もちになるんだ…?
何でまだ顔が熱いんだ…?
わけわかんねぇ…
「なんなんだよ、マジで意味わかんねぇ…」
まだ潤んでいる目で俺を見つめて
不安そうな顔をする山根。
「…っ…!!」
(顔、あちぃ…)
「赤城・・・?」
「なんだよ」
「こっち向いて?」
「はぁ!?意味わかんねぇ向かねーよ!」
「ねぇ、なんで顔赤いの?」
「気のせいだろーが…ほっとけ」
「ねぇ、あか…んっ…!?」
「もう、黙っとけよ…ん…」
コイツがうるさいから
だから俺は
コイツを黙らせるために
口を塞いでやった。
自分の口で。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 26