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俺は今入院している。大学でバスケをしていたのだが交通事故で大怪我を負った。今から話す内容は俺の話が主体ではなく。隣のベッドの彼のお話だ。
彼は高校でバレーボールをしているらしい。彼のバレーボール歴はそこそこ長く、高校一年生の時から公式試合にレギュラーメンバーとして出場する程実力があったそうだ。
彼の高校は全国常連高校という訳でもなく、良くて県大会上位や、関西大会出場といった中堅高校であるらしい。俺の大学のバスケットボール部は全国常連高校で三回生の俺はレギュラーメンバーとして活躍していた。
彼と俺には共通していることがある。それはもう二度とチームでプレイが出来ない事だ。俺は交通事故で脊椎ヘルニアになり、彼は部活の試合中に相手の足を踏んでしまい着地に失敗し、大怪我をした。彼の怪我は右のアキレス腱断裂、十字靱帯断裂、右足首の骨折、右足足首の後頸腓靭帯と外側靭帯の損傷で手術をしたらしい。元々ガタがきていて、運悪く色々な怪我が重なってしまったらしい。
俺はバスケットボール選手であることを諦め、マネージャーとしてチームを支えたいと監督とキャプテンに伝えていたが。彼はまだ高校生だった。折り合いがつかなかったのだろう。諦めることが大事だと言うことに。
俺のところにお見舞いにくる人たちは俺に遠慮なしで絡んできた。しかし彼のお見舞いくる人たちは彼に遠慮していた。しかし彼は後輩にだけはとても好かれていた。上手になるためのアドバイスを惜しみなくし、愚痴を聞き、不安なところを褒め、彼は気丈に振舞っていた。
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