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一方、トオルは、帰国後、ずっと気の抜けたような顔をしているエドワードの足を踏みつけていた。
「Ouch!」
「おや、失礼。」
色ボケしやがって!
しんちゃんのことが恋しくて恋しくてならないらしい。
よっっっぽど!!
今回の帰国が幸せだったのだろう。
フンッ!
やっとまともな顔に戻ったエドワードに、決裁をするよう促すと席に戻った。
余裕ぶっていたエドワードが、変わった。
おっさんのくせに、目の色が変わったのだ。
頭の中は、しんちゃんで埋め尽くされている様子の彼は、事業の効率化と予算の確保に奔走している。
早く結果を出して日本に戻りたいのだと思った。
だけど、先に帰るのは、俺だ。
後から来て先に帰ろうなんて、そうは問屋が卸さない。
少なくとも先に日本に帰るのは俺だと主張した。
「差し当たり、週末日本に帰りますからね。」
お盆には早いが、また手を合わせに帰りたかった。
いや、正直なところ、本当は帰らなくてもいい。
だが、のんびり構えていたらビアガーデンの時期を外すのだ。
金曜の午後の便で帰る。
今度は同期の奴らに連絡したから、到着早々彼らと飲みに行く予定だ。
貴志と話をしていたら、どうしても行きたくなった。
貴志とは、土曜にゆっくり会おうと思っている。
ふふ。
なんか憎めない可愛い貴志は、毎日のようにメッセージを送ってくれた。
誰かの連絡を待つ楽しみというのを、久しぶりに体験して、最近はずっと気分が良かった。
何となく、携帯を見る回数も増えた。
楽しみに感じている証拠だろうと思う。
貴志は何時から遊べるだろうか。
夜だけじゃなく、昼から遊んでも良いなと思っている。
ま、嫌がられたら次から声を掛けなければ良い。
とりあえず、また日本の美味い飯にありつけることが嬉しい。
そんなわけでトオルは、誰かと週末を過ごすという久しぶりの状況に浮き足立っていた。
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