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「貴志は俺のだ!」
「先生から手を離せ!」
え。
トオルは、目を瞬かせた。
「・・・おじ、さん?」
「先生は嫌がっている。透くんも嫌だろう?」
小夜は思わず美湖ちゃんの目を押さえた。
茜ちゃんのお母さんも茜ちゃんの目を手で覆って隠した。
「兄ちゃん、先生が魅力的なのは分かるが、分が悪い。ここは江戸っ子なら諦めるところだ。」
そのまま引き剥がされた。
「え、ちょっと!」
「先生は先生様なんだからな。兄ちゃん、ごめんよ?」
ズルズルとお店の入り口に引き摺られていく悠が叫んだ。
「江戸っ子じゃねぇし!」
え、そこ?
風見は頭を抱えた。
「ねぇ、さっちゃん。えどっこってなぁに?」
「え、えっとね。」
「ママ、みえない。」
「そ、そうね。」
「諦めたくない!タカ、タカ!」
胸に取り返した貴志を抱き込みながら、トオルは宣言した。
「貴志は俺のだ。諦めてくれ。」
「トオルさん・・・っ!」
風見は茜ちゃんと美湖ちゃんの片耳を塞いだ。
対して小夜と茜ちゃんのお母さんは、塞いだ手をそのままに、座敷から身を乗り出すようにしてふたりの行方を見守った。
「悠、ごめん!俺、トオルさんのことが好き!」
告白した。
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