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・・・ぶったまげた。
どれくらいぶったまげたのかと言うと、思いっきり茶碗を落とすくらい、石田はぶったまげた。
「papa、ご飯は和食派ですか?」
「あぁ。加藤くんはどうだい?」
ふたりが仲良くなっていたからだ。
というか。
「・・・なんでpapa?」
くらりとした。
「あ!お母様もmama呼びが良いですか?!」
言われた母親は、シレッと返した。
「ダメよ。飲み屋のママかと思われるじゃない。」
「それだけ美しいということですね!!」
・・・すごい、その返しは思い付かなかった。
心の中で呟いた。
改めて、自分の彼氏の底知れないバイタリティに慄いた。
というか、畏怖すら感じる。
自然と溶け込んで、家族の中で笑い声を上げる彼氏は、やっぱり最高に素晴らしい人だと思う。
昨夜、母親とふたりで布団を並べて、昼間、雅也くんが書いた父へのお手紙をこっそり確認させてもらった。
そこには、私への真剣な想いが綴られていて、将来的には結婚も考えて真面目にお付き合いをしていることや、私のみならず、父や母、家を出た弟や、愛犬に対してまで大切にすると宣言してあった。
「素敵な人じゃない。」
「うん・・・。」
改めて、好きな気持ちを再確認した。
そして、雅也くんのことが誇らしくてならなかった。
そんな夜を過ごした後の現在。
「papa、一緒に打ちっ放しに行きませんか?」
「お、いいね!勝負するか?」
「じゃあ、お昼ご飯をかけますか?!」
大盛り上がりのふたりに、笑いを禁じ得なかった。
良かったね、雅也くん。
そして、ありがとう。
家族との交流は上手くいって、しっかりと溶け込んだ愛する人の姿に、石田は母親と目を合わせて、くすくすと笑いあったのだった。
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