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「その、ママと小夜くんって。えっと、その、sugoku仲が良いデスヨネ。」
しどろもどろで、最後は棒読みの貴志の発言に、みんな胡乱(うろん)な目を向けた。
つまり、風見さんのさっき言った「通報」は、山田さんとおれとの関係を勘違いした貴志さんが行ったことだと分かったからだ。
風見さん、山田さん、そして鈴谷くんと苦笑いをした。
どう世界がひっくり返っても、互いのパートナーと関係を持つようなことなんて無い。
おれは風見さんしか見ていないし、鈴谷くんは山田さんに夢中だ。
どうやったら分かってもらえるだろう?
そう思いながら、小夜は口を開いた。
「・・・貴志さんが勘違いしたきっかけは分かりませんが、おれは風見のことを愛しています。山田さんは素敵な方だけど、おれは友人としてお付き合いをしています。」
「そうよ、タカ。ワタシも小夜ちゃんのことはお友だちとしてしか見ていないわ。」
小夜は風見の手を握った。
「みんなとは仲良しだけど、心も体も、おれは風見のものだし、風見の心も体も、おれのものだから。浮気なんてしないし、一生この人と生きていくって決めているんです。」
だから。
「疑わせたのは申し訳ないけれど、貴志さんの完全な勘違いです。」
きっぱりと宣言した。
「藤沢さんには申し訳ないけれど、篠崎さんの勘違いだと説明します。」
風見さんが微笑んで言った。
「・・・ごめんなさい、疑ってしまって。」
頭を下げた貴志さんに、首を振った。
勘違いさせるようなことをしてしまった自分たちにも非があると思ったからだ。
「気にしないでください。ね、食べましょう?」
「ええ。タカは心配しすぎよ?またいっぱい恋バナしましょうね。」
山田さんも笑いながら言葉を添えてくれた。
「うん・・・っ。」
貴志は頷くと、次の瞬間、ハッとした顔をした。
「小夜くん、やっぱりその・・・痔ってなっちゃうの?」
!!!
一難去って、また一難。
小夜の苦難はもうしばらく続きそうです。
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