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その歪みはなんでしょう
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「ん…」
目を開くとまたベッドの上だった。自分が体力尽きて眠ってしまったことを思い出し、急いで起き上がる。見ると俺の身体は綺麗に洗われていた。汗ひとつかいていない。パジャマも綺麗に着せられて、布団まで掛けられていた。勿論拘束具は何もついていなかった。夢だったのか、と思ったがお尻に残る異物感が先程までの出来事が現実だと言っていた。恐怖、を翔吾に対して感じ、ゾワッと鳥肌がたった。
ベッドの横の椅子に腰掛けて読書をしていた翔吾は、俺が起きたのに気がついた。
「あ、悠ちゃん起きた?おはよう」
「……」
まるで何事も無かったかのように話しかけてくる翔吾が恐ろしかった。反応にためらい、部屋を見渡して視界に入った時計は、午後8時を指していた。もう夜か…。そう考えていると、静かな部屋の中に腹の虫の声が聞こえてきた。ぱっと隣を見ると翔吾が照れくさそうに笑っていた。
「ごめん…お腹空いちゃって」
「…今何か作ってやる」
俺が一言限りなく機嫌の悪そうな言葉で返す。それに対して翔吾は嬉しそうに目を輝かせた。
「悠ちゃん…!!」
そう言って抱きつこうとしてきた翔吾の腕を俺は強く払い除けて睨みつけた。
「言っとくけど、俺は許した訳じゃないからな。悪いけどこれからしばらく触らないでくれ」
俺の言葉に翔吾はしょぼんとした顔をしていたが、その後すぐに少し無理をして笑って頷いた。
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