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その歪みはなんでしょう
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風呂から上がり、新しい部屋着と下着を渡されて、俺は着替えた。しかし上の部屋着を着ると、ずっといじられていた乳首が擦れて痛かった。
「んっ…」
そんな俺の様子を見ていた翔吾は
「大丈夫?どうしたの?」
と尋ねてきた。
「…なんでもない」
俺はぶっきらぼうにそう答えて、髪の毛をタオルで荒く乾かした。
風呂から上がりリビングのソファに腰掛けると、もう朝になっていた。夢中で行為に走っていたため、気づかなかった。外はすっかり営みが始まり、日曜の朝だと言うのに、窓から道路の方を覗くと犬の散歩をしている元気そうな人がいた。
久しぶりの安らぎの時間がやってきて、今までの疲れがどっと出て、俺は気づいたらソファの上で眠ってしまっていた。
空腹で目が覚めて、ゆっくり起き上がると、そこは客間であった。机に置いてある時計を見ると午後の4時。相当疲れていたらしく、沢山眠っていた。窓から覗く風景はもうすっかりオレンジ色で、夕方になっていた。客間を出てリビングに行くと、翔吾がソファに座ってテレビを見ていた。その翔吾の表情はとても無機質なものだった。俺が歩み寄るのに気がついて翔吾の表情は先程と大きく変わってパッと明るくなった。
「悠ちゃん、おはよう。大丈夫?」
俺の身体をいたわってくれていることに素直に喜んでしまっていた。
「ん、もう大分いい」
「良かったぁ〜」
翔吾はそう言ってほっと安心したような表情を浮かべた。
「悠ちゃん、そろそろいい時間だし、お家帰りな?」
そう言って翔吾は俺に帰宅を促した。
「ああ、そうだな」
俺もそれを肯定して、帰宅の準備を始めた。荷物をまとめ、再びリビングに戻ると、キッチンの所にコンビニ弁当が置いてあった。
「翔吾、お前、これは?」
「ん?これ、今日の夕ご飯」
「こんなんばっか食べてちゃ駄目だって。待ってろ、何か軽く作ってやる」
「え、でももう帰るんじゃ…」
翔吾の言葉を遮って俺はキッチンに立ち、俺は慣れた手つきでサラダとカレーを作った。
「よし、出来た」
カレーを覗きこんで翔吾は嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう!悠ちゃん!」
「はぁ、お前もいい加減料理を覚えろ」
「うっ…」
微妙に苦い顔をした翔吾を見て、俺は久しぶりに笑った。俺が笑ったのを見て、翔吾は少し驚いた表情を浮かべた後に一緒に笑った。金曜日から嫌な空気が流れていたから、俺は久しぶりに幼なじみとしての時間を過ごせていることを嬉しく思った。
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