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「お前、名前は?」
「ロメオ。ロメオ・エルガーだ。あんたは?」
本名ではないそれを名乗って相手の反応を待った。
「俺はギルバート・カーターだ。ギルと呼んでくれ。」
ギルバートは左の刺青の入った腕をこちらにのばし、握手を求めて来る。
その手を握り、よろしくと返す。
声音は優しいがこちらを見る目は恐ろしく冷え切っている。
教官が話していた印象と違い過ぎて自分が警戒されている事に気付いた。
「ロメオ、着いたばかりで悪いが俺はもう寝る。お前達は明日一日訓練が無いだろうが俺は有る。
寝ておかないと死んでしまうから寝かせて貰うぞ。それじゃあお休み。」
そう言うと、ギルは素っ気ない態度で、二段ベッドの下の方に潜り込んでしまった。
そんなに此処の訓練は大変なのだろうか。
「ああ、お休みなさい、ギル。」
ロメオは取り敢えず眠ろうと考え、上のベッドに横になって布団を被った。
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