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オトコマエ【1】
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さて…ひなたと筧がそんな話をしていたころ、職員室で協議されていた「春の猛暑で腑抜けた男子学生たちをいかにするか」。
「プールで冷たい水にでもつけておけばどうにかなるんじゃないスか」と、意見を求められ適当に答えた東の案が何と無く通り、早速ひなたたちのクラスが明日にプールを使う、と言うことになった。
「と、言うわけで明日は水着を持ってくるように!」
昼休み。
それを告げるためにやってきた体育教師が大声を上げる。
案の定、生徒たちは「やったー!」などと歓喜の声を上げている。
…1人を除いては。
「はいはーい、せんせぇ!」
「ん?どうした、兎田。」
その1人であるひなたは…はい、と手を上げた。
筧はひなたの意図していることが分かったらしく、はぁ、とため息を吐いた。
「ひなた、昨日から生理きちゃって…プールはお休みしまーす!」
「せ…生理か。ならしょうがない…」
先生が納得しかけ、クラスメイトたちが大胆発言に赤面する中…
筧はひなたが言い逃げしないようにその腕を捕まえながら声をあげる。
「せんせー、ここ男子校ッスけどー」
「「「「…あ。」」」」
そうだった、と全員がそこで気付く。体育教師までも、だ。
騒ぎの張本人であるひなたは「筧ー!」と筧に対して拳を振っている。
「…あー、とにかく、明日の体育はプールだからな!」
ひとつ咳払いをした体育教師は言い捨てるようにして去っていった。
ひなたは「マジでー…」とまだ筧をにらみつけていた。
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