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オトコマエ【4】
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「東せんせーは一体何がしたかったんだ。」
「…あそこまでお前で遊べる先生もいねーよな…」
結局、朝のSHRは東による東のためのひなたの男装いじりで終了した。
そんな会話をしながらやってきた更衣室で、生徒たちは待ちに待ったプールに早く入ろうと早速着替えを始める。…着替えと言っても大抵の生徒がすでに中に着ているのだが。
ひなたと筧も同じように制服を脱ぐ。
「つーか、本当にまったく気にしないのな。」
「?別に男なんだから、上半身裸になるくらい。」
「…お前のそういうとこ、無駄に男前だよな…」
ひなた本人としては、自分の中で「女装」と「男装」をはっきりと割り切っているのであまり抵抗は無い。
…しかしどうやら、クラスメイトは本人ほど割り切れないらしく…先ほどからちらちらとひなたのほうに視線を送っていた。
その視線に気付いた筧はさりげなくひなたを自分の影に置くようにしていたが…圧倒的に視線の数が多すぎて、追いつかない。
無駄に男前に服を脱いでいく友人に知らせるべきか悩みつつ、怪しまれてはいけないと自分も脱ぎ始めたが…
「……なぁ、やっぱり兎田気になるよな…」
「あぁ。…まぁ確かに、男の姿ではあるけれど…」
男子高校生としては低めの身長、短いながらもキューティクルの光る綺麗な髪、白くて透き通るような絹肌…そして華奢な体。
本人はロッカーに向かっているために前からは見えないが、後姿は女性といわれても何も疑問に思わないような姿。
「…俺、兎田なら男でもアリかもって思っちまう…」
「は!?…お前…」
「…いや、でも俺も…」
クラスメイトのこそこそ話に筧は「マジかよ」とため息を吐いた。
ひなたは突然ため息を吐き始める筧を見上げようとしたが…
その視界は、突如真っ白い何かにふわりと包まれてしまった。
「…やっぱ、駄目。」
「もごっ!?」
「どうやらそうみたいッスね。」
「ぷはっ…あ…まね、せんぱい?」
白いもの…バスタオルでひなたの体を包んだのは、周。筧よろしくため息を吐く周をひなたは驚いて見上げた。
しかし周は筧の方へ視線を移す。
ばっちり目のあった筧は困ったように笑って頷いた。
「筧くん」
「はーい。先生には俺が適当に誤魔化しておくッス。」
「ありがと、助かる。」
ロッカーの中のひなたの制服が入ったビニールバッグを筧が周に手渡す。
周はそれを受け取ると…バスタオルでグルグル巻きにしたひなたを横抱きにして更衣室を後にした。
そして、2人と入れ替わるようにして体育教師が入ってくる。
「ん?兎田はどうした?」
「あー、やっぱ生理3日目だからしんどいって言ってましたー」
「!!?」
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