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ダブルデート【1】
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体育が終わり、筧が教室に戻る途中ひなたが正面から歩いてきた。
そして筧の姿を見つけると、「よ」と少し手を上げる。
「言い訳、ちゃんとしてくれた?」
「ん?あぁ、まぁ誤魔化せたとは思う。」
…あのあと、しっかりとひなたの仮病を作り上げた筧。
友達をヨコシマな視線から守る目的半分、周を怒らせると怖いの半分…と言ったところだろう。
「ところで筧、朝比奈ちゃんとは仲直りした?」
「おー、おかげさまで。」
「んじゃあ、明日のダブルデートは予定通りでオッケーだね」
「ん。」
オッケーとポーズを取りながら微笑むひなたをふと見上げる。
…短い髪、ノーメイク、男子の制服…
「…明日までに戻せんの、それ…」
「え?ぼく一応イイトコのお坊ちゃまだよ?」
「そーでした…」
「ま、明日髪だけは応急処置になりますが…」
「応急処置…」
反芻しながら髪型に対する応急処置を考える。
そして思い至った答えを口にした。
「ヅラか。」
「ヅラじゃないウィッグだ。」
「…何か違うけど聞いたことあるセリフ、な…」
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