アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ダブルデート【3】
-
「あぁーん!私も見たかったぁ!」
そしてその数分後にやってきた筧の恋人・朝比奈。
とりあえず昼食、とやってきた喫茶店で先ほどのひなたの武勇伝が見れなかったことを悔やんでいた。
「…ひなた、ずっと見てたの…?」
「あは、ごめんなさい、先輩。」
衝撃の事実に周がひなたを見つめる。
ひなたは両手を合わせて首を傾げながらウインクをして見せた。
「でも、普通ならちょっと不安になって、すぐ割り込むとかするでしょー?」
自分の皿から筧の皿にパプリカを移しながら、朝比奈は一般的な意見を主張する。
「もしくはその場から居たたまれなくなって逃げ出し、滝沢さんがその姿に気付いて追いかけるとか…っ!!」
「朝比奈チャン、少女マンガ読みすぎだかんね。」
熱く語りだそうとする朝比奈に突っ込みをいれたのは周だ。
朝比奈は「乙女のバイブルですから」と親指を立てた。「真希…」と呆れた筧の声。
そのやり取りに何と無く耳を傾けつつ、ストローでアイスティーをかき回すひなた。
そして「んー、」と少し唸ってから、けろりと答える。
「だって、何も心配ないし。」
「…へ?」
声を上げたのは朝比奈。
そして堂々たるひなたに、先を見て呆れたようにため息をつくのは筧で、きょとん、と見つめるのは周だ。
「だって先輩が好きなのはぼくだけだし、あの子たちよりぼく可愛いし…性別と言う優劣を考慮しても、ぼくが勝ち。」
でしょ?と周を見て微笑むひなた。
周は「そうだね」と幸せそうに微笑み返した。
「いやー、ひなたちゃんマジ尊敬しちゃうわぁ…私、祐介にそこまで自信ないかも。」
「パプリカ返すか?」
「いや、でも大好きよ、愛してるって。」
「…訂正はしないのな…」
「私は偏見ないからあれだけどさぁ…そもそも、2人の出会いってどうだったの?」
「んー?」
お待たせしました、と運ばれてきたチョコレートパフェのスプーンを持つひなたに朝比奈が聞く。
ひなたは「聞いちゃいます?」とにやにやしながらシリアルをつついた。
「そういえば、入学早々からお前先輩に片思いしてたよな。」
「えぇ!?ひなたちゃんが!?」
「そーそー。ぼく見た目こんなだけど、今まで気になったのも女の子だったし…その点ではノーマルなはずだったんだけど…ねぇ?」
「俺も、ひなただから好きになっただけで、別に自分をホモだとは思ってないかな。」
「うっわー、運命ってやつですね!詳しく!」
ささっ、と鞄からメモ帳を取り出す朝比奈。
筧が「おい」と突っ込む中…ひなたは口を開いた。
「出会いは、高校に入る前…」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 34