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シアワセ【6】
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「マジMT。」
「ごめん、日本語で話してくれる?」
「M(まさかの)T(展開)。」
「…ごめん、どーでもよかった。」
周がバイトに向かったため、暇はひなたは筧を捕まえ、学校内にあるカフェに来ていた。
…カフェ、と言ってもそこはファストフード店に近く、シェイクやハンバーガー、サンドイッチなどが主たる商品である。
そこで筧がずるずると話を引き摺るのは、先日学校に愛衣が乗り込んできたときのことだ。
実は昔から両片思いだった愛衣と夕陽。
どちらの思いもひなたから見れば一目瞭然で、いつまでも家柄とかひなたに遠慮してくっつかない2人をだんだんじれったく思っていたらしい。
そしていい機会だといわんばかりに強引に話を進めたのだ。
「んで?親父さんたちには話したのか?」
「もちろん。2人とも二つ返事で了承したよー」
バニラシェイクを飲み干しつつ、当然でしょと言わんばかりのドヤ顔。
運動神経抜群で成績優秀、容姿端麗、頭脳明晰で性格は男前。……ただし女装。
「…お前から女装引いたら少女マンガもびっくりな完璧ヒーローが出来上がるのにな…」
「別にぼくはそんなもの求めてないもーん。それに、似合っちゃうんだからしかたない。」
筧のポテトをつまみながらいたずらっ子よろしく微笑むひなた。
…そんなひなたの様子を見ていたのは、筧だけでは無かった。
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