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スーパーヒロイン【2】
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そして、昼休み。
「菊池くん、まず目を開けてボール見る!逃げるにも見なきゃ!」
「はいぃぃ」
「坂本くん、まっすぐ前を見て。で、腕はこう、足はもう少し開く!で、ボールは出来るだけ真っ直ぐ投げて…」
「こうか…?ほ!」
「ほら、入ったでしょ?」
昼休み。
体育館ではひなたとそのクラスメイトたちの声が響き渡っていた。真ん中に立つひなたはドッジボールとバレーの指南をしている。
サッカー部エースだったりする筧も今はグラウンドでサッカー指導をしていた。
バスケはバスケ部員が3人いたため、後半に筧が参加し最終調整…と、学校内のレクリエーションとは思えないほどに気合が入っていた。
そんなひなたの様子を体育館のステージに座り、眺めているのは周だ。
先刻、ひなたが先輩のクラスは練習しないの?と聞けば、たとえしてても俺はやらないかな、と笑って答えていた周。
パックのぶどうジュースを飲み干し、それを…体育館の入り口の方に投げた。
「った!!」
「…きみ、さっきからそこでひなた見てるよね?何?」
…どうやらパックの角が頭に直撃したらしい。
クリーンヒットした部分を抑え、出てきたのは…緑のチェックのスラックス。…一年生のようだ。
「別に!見てただけです!」
「熱心だねぇ…」
「げ、また来たの…」
周の様子がおかしいことに聡く気付いたひなたが駆け寄ってくると、しまった、と眉をひそめた。
…一方で、花が咲いたように表情を明るくする一年生。
「兎田先輩!」
「…どーもぉ…」
「そんな露骨に嫌な顔しないでください!たまんないです!」
「どMめ。」
今度はストローが飛んでいく。
ぎゃー!と叫ぶこの一年生は…
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