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スーパーヒロイン【3】
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ひなたと筧がカフェテリアで談笑していたとき、偶然通りかかったのがこの一年生…穂村汰一(ホムラ タイチ)。
微笑むひなたに一目惚れした、とその場で交際を申し込んだ強者だ。
もちろん間髪入れずに断るひなたとこんなんだけど男だぞ、と笑う筧。
すると…
「俺、性別とか全然気にしないんで!」
と、爽やかに返してきたのだ。
それからはひなたに恋人がいると言っても諦めようとせず、毎日こうしてストーカーまがいなことを繰り返している。
「ていうか!何であなたみたいな人が兎田先輩の恋人気取ってんです?あり得ないです!」
「ひなたと俺は相思相愛だもん」
「認めません!!」
「ちょ、きみ…」
「あ、そーだ!」
無視かよ!とひなたは内心ツッコミを入れる。
穂村は飛んできたボールを掴んで、イタズラに微笑んだ。
「滝沢先輩、ドッジボール出てくださいよ。で、内野で、残った方が勝「断る。」…はぁ!?」
(だよねー…)
穂村は、自身が勝ったらひなたと別れろ、とでも言うつもりなんだろう。
が、それを甘んじて受け入れるほど周は少女漫画のヒーローではない。
なぜなら…
「ちょ、そこは受けて立ってくださいよ!」
「やだよ。俺バスケ一択だし。」
「はぁ!?」
「…やめときなよ。…周先輩、運動音痴だし。」
運動音痴…と、言っても体育の授業では辛うじて3を取れるレベル。
ハイパー運動神経の持ち主であるひなたと比べた場合、である。
しかし本人も体を動かすことが好きではない。総合的に考え、運動音痴と評しているのだ。
「でも…っ!」
「分かった分かった!じゃあぼくが相手してあげるから!」
「…は?」
「…ひなた…」
ぼくドッジ出るし!と、万事解決とばかりに笑顔のひなた。
じゃ、またね!と周に手を振ると、2人を置いて練習に戻って行った。
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