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心の距離 02
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「かるっ。ちょっとは肉つけたらどうですか??」
「う、うるさい!!」
篠原に人生初のお姫様抱っこをされて、寝室へと連れて来られた。
篠原は、ゆっくりと、優しく、ていねいに俺をベッドの上に下ろす。
そして、篠原が俺の上に覆いかぶさる。
「先輩、本当にいいんですね??」
「っ…」
篠原の顔が間近にあって、篠原があまりにも色っぽいから…
胸がくすぐられるように恥ずかしくて…
俺は、布団で自分の顔を隠しながら、コクッと頷いた。
「かーわいい。」
「んっ…」
唇に布団が当たる。布団越しのキス。
それは、すぐに離れて、手に力が入らなくなった俺の手に篠原の手が重なった。
そして、「布団、とるよ。」と言って、布団を剥ぎ取った。
でも、篠原の顔なんて見れる余裕もなくて、俺はぎゅっと目を瞑った。
「先輩、目開けてください。」
「い、いやだ。」
「先輩。」
「いやだっ!!」
「先輩、開けて。」
「っ!!」
ふいにとれた敬語。
そういえば、体育倉庫のときも、風呂場のときも、敬語がとれてたような…
でも、敬語がとれるだけでこんなにも心の距離が近くなるなんて…思わなかった。
「先輩、目開けて。」
次は、耳元で色っぽく囁かれる。
「~っ!!」
俺は、観念したかのようにゆっくりと目を開いた。
「先輩…。」と囁きながら、篠原は優しく俺の頬を撫でる。
それも、今ではくすぐったいくらい恥ずかしい。
「夕貴先輩、俺を見て。」
「ぇ…??」
「俺を見て、感じて。」
「しの、はら??」
「俺に抱かれてるんだってことを実感して。」
「っ!!」
顔から火が出るくらい熱い。逃げ出したいくらい恥ずかしい。
でも、離れたくない。恥ずかしいけど、触れ合っていたい。
この甘い囁きに、俺はどんどん飲み込まれていった。
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