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好き、嫌い、好き 08
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それでも、あたりまえのように時間は過ぎていき…
-放課後-
「はぁ…」
「なんだよ。今日一日中ため息ばっかして。」
「孝太…」
机に俯いていると、俺の前の席に座った。
「また篠原と何かあったのか??」
「いや、そういうわけじゃないんだけど…」
「じゃあ……あっ。もしかして、先生に呼び出されたことと関係があるのか??」
「え??」
「ほら、一限目終わった後、放送で呼ばれてただろ??」
ギクッ
ホント鋭いな、こいつ…
「まぁ…」
「で、先生からの呼び出しって何だったの??もしかして、2人でサボってたことがバレたとか??」
「いや、まぁ…それもなんだけど、そのことじゃなくて…。」
「じゃあ、なんなんだよ。」
「それがさぁ…」
俺は、孝太にはるちゃんに言われたことを全て話した。
孝太は、「お気の毒に。」と苦笑いを浮かべていた。
ま、確かに仕方ないことだし…
篠原もいるから、すぐ終わるだろけど。
ブーブー
ポケットの中で携帯が震える。
着信だ。
携帯を開くと、"篠原柊"の名前。
おそらく、掃除のことだろう…
そう思って、通話ボタンを押し、携帯を耳に当てる。
「もしもし。」
『先輩、まだ??もう始めますよ??』
「あー…ごめん。今すぐ行くから。」
『早く来てくださいね。』
「はいはい。」
電話を切ってポケットにしまう。
「篠原から??」
「あ、うん。ごめん、孝太。俺、もう行かないと。」
「そっか。わかった。がんばってこいよ。」
「あぁ。」
俺は、篠原が待つプールに向かって走り出した。
「あ、夕貴!!ちょっと待って!!……はぁ。もう行っちゃったか。今日の放課後、たばこの件について、話があるから、終わったら、生徒会室に来るように言おうとしたんだけど…。ま、放送で呼び出せばいっか。」
孝太が、こんなことを言っているのも知らずに。
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