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好き、嫌い、好き 12
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あれから、啓介先輩を呼び出して、3人でいろいろと話し合った。
話を聞いていると、すごく反省をしているようで、何度も何度も頭を下げられた。
だから、処分は3日間の謹慎にした。
そして、どうしても啓介先輩を嫌いになることが出来なかった俺は、結局啓介先輩と仲直り。
篠原の疑いもはれ、一件落着。
と思いきや…
「テスト忘れてたー!!」
いろいろバタバタしていたため、肝心のテスト勉強を忘れていた。
努力が実って俺はいつも1位の成績。
でも、さすがに今回は危機を感じた俺は2位の成績の孝太に勉強を教えてもらってはいたんだけど…
「はぁ…。4位か。下がっちゃったな。」
俺の成績は4位に落ち、孝太はムカつくことに1位。
「ま、今回はいろいろバタついてたから仕方ないって。」
「1位の奴に言われてもなー。」
「いいだろ。今までずっとおまえが1位だったんだから。たまには誰かが取っても。」
「まぁ…」
「それに、おまえはもう少し挫折っていうものを味わえ。」
「十分味わってるよ!!」
なんなんだよ、孝太のやつ…
でも、孝太以上にムカつく奴が…
「あ、先輩。」
「これはこれは、成績1位の篠原じゃないか。」
「なんすか、その言い方。先輩も4位おめでとうございます。」
「なっ!!おまえ、ホントムカつくな!!おまえだってあの事件に巻き込まれて全然勉強してなかったのに、なんで1位なんだよ!!」
「え…天才だから??」
…本気でムカついてきた。
「篠原…」
「なんですか??」
「俺、やっぱおまえのこと…嫌いだ。」
「え!?なんですか、それ!!」
「うるさい!!」
俺は、スタスタと歩いていく。
「先輩、待ってよ!!」
その後ろを篠原が追いかける。
そんな何気ない温かな日常。
それに、俺は幸せを感じていた。
でも、それと同時に自分の気持ちにも向き合い、何度も何度自分に問いただす。
俺は、篠原のことどう思っているんだろう。
嫌い??
それとも…好き??
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