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繋がる想い 07
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「…は??」
「ごめん…」
「何、それ。なんであんなやつなの??なんであんなやつがいいのよッ!!!」
「俺にだってよくわかんねーけど…。俺にはこいつだって思ったんだよ…。」
他の誰にも変えられない。篠原だって思った。
もう篠原以外考えられない。
それくらい、俺はあいつに夢中なんだ。
「ありえないから、まじで。」
「…ごめん。」
「許さない。あんたたちのこと絶対許さないッ!!!」
体を勢いよく押されて。
そのまま後ろに倒れこむ。
「おい、理沙!!待てって!!」
理沙は、そのまま走って部屋を飛び出した。
このままにしてはいけない。
そう思って。
嫌な予感と胸のざわつきが止まなくて。
俺もすぐに立ち上がり、理沙に続いて部屋を飛び出した。
「待てよ!!理沙!!」
「着いてこないでよ!!」
理沙を追いかける。
でも、なかなか手に届かない。
「理沙!!」
「来ないで!!」
走って走って。
もう校舎は見えない。寮も見えない。
周りは真っ暗で。森しか見えない。
そんな森深くにどんどん入っていく。
「理沙、お願いだから止まってくれ!!」
「来ないでよ!!」
でも、とうとう行き止まりだ。
これは、旧図書館。
取り壊すはずなんだが、まだこの森の中に残っている。
今は誰も使用していないから、物置みたいになっているけど。
理沙を壁に追い込んで。逃げられないようにした。
「お願いだから。もうやめよう??」
「いやよ…」
「もう人を傷つけるのはやめてくれよ!!」
「やだッ!!」
何を言ってもダメだ。
どうしたら、やめてくれるんだよ…
「じゃあ、どうしたらやめてくれる??」
「え??」
「どうしたら…やめてくれる??」
もう俺には方法がわからない。
でも、今すぐにでもやめさせないと。
俺は理沙にそう問いかけた。
「あたしを好きになって。」
「…それは無理だ。」
「なんで??」
「俺は篠原が好きだから。」
「じゃあ、あたしと付き合ってよ。」
「だから、」
「篠原に気持ちがあってもいいから!!あたしのこと、好きじゃなくてもいいから!!あたしと付き合ってよ。」
なんて残酷な言葉を言うんだろうか。
好きでもないのに付き合う。
心が愛が気持ちが、ないのに付き合う。
それがどれほど残酷で苦しいか。
そんなこと、俺には絶対に出来ない。
「出来ないよ。そんなこと…」
「なんで…??なんでよ…」
「だって、そんなことしたら、お互いに傷つけ合うだけだろ!?」
「あたしはそれでも構わない!!」
「俺はいやなんだ!!絶対に、いやだ…。」
お願いだから、俺の気持ちをわかって。伝わって。
お願いだから…
「じゃあ…」
口を閉じていた理沙が再び口を開く。
「抱いて。」
「だからそれは、」
「これで最後にするから!!」
「え…??」
「もうこれで最後にするから…。夕貴のことも諦めるから…。」
「…篠原にはもう何もしないって約束できるか??」
「…うん。」
どうしよう。
正直、好きじゃない女を抱くのは嫌だ。
だけど、これで全て解決するなら…
「わかっ、」
「ダメだ。」
「え…??」
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