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最悪な出会い 04
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「っ!!…なんで、なんでおまえがその写真を…!?」
篠原が出した写真は中学校時代の俺の姿。
中学のとき、俺はとにかく荒れていた。
俗に言う不良。
友達と、遊んでばっかで学校にも家族にも迷惑をかけた。
でも、ある日、母が病気で倒れた。
一命は取りとめ、今は家族みんなと元気に過ごしているが、そんなとき。
病気で倒れた母のつらそうな姿を見たとき。
俺は思った。
『なんて親不孝な息子なんだ…』と。
だから、俺はまじめに生きることにした。
この学校だって、先生達には無理だと言われていたけど、必死で勉強してがんばって入学した。
生徒会長の仕事も、大変だけどがんばってやってきた。
それは全部、あの頃の自分が嫌いだから。
あの頃の自分に戻りたくないから。
その写真が、今俺の目の前にある。
正直見たくない。
でも、それが俺の過去。
消したくても消せない。
だから、その写真から目を逸らしたくても逸らすことができなかった。
「先輩と俺、中学一緒なんですよ。それで、俺の友達がこの写真持ってて。ホント、今とは大違いですよねー。入学式のときの生徒会長の話のときはびっくりしました。まさか、同一人物とは思わないじゃないですか。」
こいつと中学が一緒だったなんて…
最悪だ。
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