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ドキドキ文化祭 20
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そして、いよいよ後夜祭が始まった。
後夜祭の最初は、文化祭でのクラスの出し物の発表があった。
発表するのは、もちろん生徒会長である俺の役目だ。
俺は、全校生徒の前に立ち、紙を開いて、3位から順に発表した。
「では、今から発表を始めます。3位は…3年C組の女装喫茶。2位は…1年E組のお化け屋敷。」
次々に順位を発表していく。
そのたびに、歓喜に包まれていく。
「そして、1位、総合優勝は……」
その言葉を言うと、一斉に静まり返った。
「2年B組のホストクラブ!!」
1位を発表すると、2位3位と比べ物にならないくらいの歓喜に包まれた。
俺は、自分のクラスを見ると、委員長が1番前で泣いていた。
委員長…さすがに泣くことないだろ。
委員長の姿を見ると、なんだか頬が緩んだ。
「それでは、今呼ばれたクラスの委員長は前に来てください。」
俺は1枚1枚賞状を読み上げ、クラスの委員長に渡した。
そして、俺のクラスの番。
委員長が泣き顔のまま俺の前に来た。
「ゆ、夕貴ー!!」
「委員長、泣きすぎ。」
「だってー!!」
俺は委員長に苦笑いを浮かべた。
俺と委員長のやり取りを見た全校生徒はみんな笑っていた。
「委員長。」
「あ゛??」
委員長は鼻をすすりながら俺を見た。
俺は賞状を下げて、まっすぐ委員長を見た。
「夕貴??」
「委員長、ありがとう。今日は、本当に楽しかった。それは、委員長とクラスのみんなのおかげだ。委員長やみんなは「夕貴のおかげだ!!」とか言ってるけど、俺はみんなで楽しめたから、この賞が捕れたと思ってる。」
「夕貴…」
「だから…おめでとう、委員長!!」
俺はそう言って、委員長に賞状を差し出した。
「ありがとう、夕貴ー!!!」
俺の言葉に感動したのか、委員長はまた泣き出した。
俺はそれがおもしろくて…でも心の中がほっこりして…
笑いが絶えなかった。
俺たちは、歓喜と盛大な拍手に包まれた。
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