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問題だらけの勉強会 04
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ったく…
孝太のやつ…
俺は、携帯を自分のポケットにしまった。
これからどうすれば…
そんなことを思っていると「先輩??」という聞き慣れた声がした。
振り返ると、そこには篠原の姿が。
「篠原…。」
「すみません、勝手に入って。」
「い、いや…大丈夫。」
俺の鼓動がだんだん早くなっていく。
なんで、こんなに心臓の音が…
「あの…もしかして、孝太先輩から聞いてませんでしたか??」
「え??」
「あの、誘われたんです。孝太先輩から。夕貴先輩と、孝太先輩と俺で、泊まりで勉強会しようって。」
そうだったのか…
「孝太先輩は??いつ来るんですか??」
「孝太は…来ないよ。」
「え??」
「さっき電話があったんだ。あいつ、来れないって。」
「そ、そうですか…。」
一瞬だけ…
一瞬だけだけど見てしまった。
篠原の嫌そうな顔が…
そりゃ嫌だよな…
こんな俺と2人で勉強なんて…
しかも、泊まりだし…
だんだん視界がぼやけていく。
な、泣くなよ、俺!!
元はと言えば俺が悪いんだから…
すると、俺の頬に温かい感触がした。
「先輩??どうしたんですか??」
篠原の手が俺の頬に触れていた。
それだけで、こんなにも体が熱くなる。
でも、篠原のあの嫌そうな顔が脳裏に浮かぶ。
俺は思わずその手をはらってしまった。
「先輩…??」
「……なんだろ??」
「え??」
「いやなんだろ??俺と一緒になんて…」
「え、先輩??」
「孝太も来ないしさ…。帰りたいなら帰っていいよ。」
「先輩…。」
「今日の勉強会は中止にしよう。そのほうが、おまえもいいだろ??」
こんなこと言いたいわけじゃない。
でも、止まらない…
止まらないんだ…
「先輩。」
「だから、おまえも早く帰れよ…。」
「先輩、いい加減にしてください!!!」
「え…??」
篠原の大きな声に思わず俯いていた顔を上げる。
それと同時に俺の唇と篠原の唇が重なった。
「んっ…」
触れるだけのキスで、すぐに唇は離れた。
なんで、こんなこと…
おまえの気持ちがわかんねーよ…
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