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すれ違いと不安 さ×り
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※前回の続きからです
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ガチャッ
さ「ただぁぁいまぁ〜〜」
夜中の2時
さとみくんのそんな呑気で酔っ払った声で目が覚めた
さ「りいぬぅぅぅ〜〜〜」
ガチャ
さとみくんは俺が寝ている寝室のドアをひらく
り「んん…こんな時間にうるさいよぉ…」
さ「へへぇっwwwwりいぬうううう!」
り「う、うるさい…うるさい…」
なぜかいつもよりさとみくんの声が脳にガンガンと響く
なんか頭が重く感じる…
おかしい…
でもその後深夜で街も静まり返ってたからなんとも思わず眠りについた
チュン チュン チュン チュン
朝の日がカーテンの間からさし、子鳥のさえずりがきこえてくる
あぁ、朝かぁ…
り「んー、、おはようぅ 」
隣に寝ているさとみくんはまだ起きてなかった
り「うっ……」
頭が重くって周りがぼやけはじめる
なんでだ
原因はよくわからない
体が熱く感じる
喉にもなんだか違和感を覚える
風邪だ
り「はっ……」
まだ寝ている彼。
そうとわかればさとみくんにこの風邪はうつしたくはない
俺はすぐさま彼の元を離れた
別室のソファで安静に寝ることにした
り「………おやすみなさい」
〜1時間後〜
?「……い!………お…!おい…!おい!りいぬ!!」
り「う……うっ……なに?? 」
さ「あぁ、よかった。生きてた……こっわぁ…」
り「ゴホッ……ゴホッ…ゴホッ… 」
さ「…どうした?なん…大丈夫か?」
り「いや……ほんと…なんでもない。気にしないで」
迷惑はかけたくない
そんな一心で具合が悪いのに嘘をついた。
さ「……………」
さ「おう。そうか。」
さ「あ、俺今から遊びに行くんだ。ころんの家で」
さ「今日はるぅといないんだけどさぁ〜いやぁ〜もったいねえよな 」
り「そ……そうなんだ…。ゴホッ……ゴホッゴホッ 」
さ「じゃあな、ご飯は自分で食べとけよ?」
り「うん……………」
ガチャッ
ガシャンッ
少しは心配してくれてもいいのに……
彼の鈍感さにはさすがにお手上げだ
俺のこと置いていって他の人と楽しく遊ぶのか……
苦しい……辛い…しんどい……………
咳が止まらず
頭もよく回らなくて体が熱い
だれか……助けて…
辛いよ……
り 「うっ……うぅ………ポタポタポタポタッ 」
辛さに抗えずに涙が溢れて止まらない
やっと片手でつかめたスマホで相方であるるぅとくんに電話をかけることにした
テテテテテテテンッテテテテテテテンッテテテテテテテンッ
る「…もしもし?莉犬?どうしたの?」
出てくれた!!
り「る…っ…とくん…ゴホッ……ゴホッゴホッ 」
る「!?!? 」
る「どうしの!?!?莉犬!!?? 」
り「助けて………ゴホッゴホッ…ゴホッ」
り「辛い…よ……ッ 」
今にも消えそうな声で訴えた
お願い………るぅとくん…助けて
る「作業は後で……っと…今からそっち行く!!ちょっとの間我慢出来る?? 」
り「うん……グスッ 」
る「ごめんね!!今行きます!」
り「ありがと……っ」
ブチッ
通話が切れた
久しぶりにこんな優しくしてもらったな………
数分たって
ピンポーン ピンポーン
り「ゴホッ……ゴホッゴホッ 」
重い足取りで玄関に続く廊下を歩く
ガチャッ
り「るぅ…とくん……ゴホッゴホッ……ゴホッ…ゴホッ 」
る「莉犬!?!?え!?顔真っ赤…じゃん!?え…!? 」
る「ごめん、あがるね。」
そんなるぅとくんは紳士のように肩をかしてくれる
る「まず、莉犬は寝室行こっか。ベッドで安静に寝ないとね(・・;)!!」
り「うん……るぅとくんありがと…」
柔らかなベッドと柔らかなるぅとくんの言葉遣いでさっきまで辛かった心が
一気に暖かくなった
る「今日ちゃんとご飯食べた??まだ食べてない?」
り「まだ…食べてない……」
る「そっかそっか…。待ってて今から冷えピタと食材買ってくる!!すぐ帰ってくるから! 」
り「……ありがとっ 」
優しさに涙がこぼれる
〜5分後〜
ガチャッ
ガチャンッ
る「ただいま!!!!」
る「えっと…………… 」
ビリッビリッ…………
る「じゃあ、冷えピタ貼るよ? 」
ピタッ
り「つめたっ…………きもちぃ… 」
る「ふぅ…なんとか間に合ってよかったぁ。 」
る「今から体にいいお粥つくるからまっててね? 」
る「買ってきたフルーツゼリー食べてていよ? 」
り「ありがとう…るぅとくん…………グスッ …グスッグスッ」
る「えぇ、どうしたの…?りいぬ…」
り「こんなに人に優しくしてもらったのすんごく久しぶりで…っ……安心しちゃって 」
る「フフッ…もっと僕を頼ってね?全然いつでも話聞くし莉犬とならいつでも遊びに行きたいし 」
る「いつでも甘えていいんだよ? 」
り「ほんとに…っほんとにありがと……グスッ 」
る「じゃ、お粥つくってくるね 」
〜6分後〜
る「はいっ!できた! 」
り「わぁ……るぅとくんすごい 」
る「へへっ!僕にかかればこんなのちょちょいのちょいだよ! 」
り「あはははっwwww 」
り「じゃあ……たべるねっ 」
る「あぁ!ちょっと!ダメだよ、そんな無理に動いちゃ…僕が食べさせてあげるから 」
り「え…でも………」
る「さっきも言ったでしょ?甘えてもいいんだよ?って……
僕もあんまり莉犬に無理させたくないしさ… 」
り「じゃあ……お願いしようかな 」
る「うん!」
る「はい、あーん… 」
り「んっ………おいひい! 」
り「るぅとくん料理できたんだねw 」
る「できるよ!!バカにしてる?ww 」
あぁ…こんな楽しく会話したのいつぶりだろう…
り「してないしてないwwいやーそれにしてもすごいね、るぅとくん…って」
る「そう?」
り「なんか…なんでも出来るよね。曲作れるし、ギターとピアノ弾けるし、
ゲーム上手いし、機械に強いし、それに料理もできるしね… 」
る「あははっwwそんな褒められるとなんか恥ずかしいw」
るぅとくんの顔がほんのり赤くなる
る「あれ……そういえばさ、莉犬ってこの家でさとみくんと暮らしてなかったっけ? 」
る「今日さとみくん、ころちゃんと…あそ… 」
る「あっ……いや!これは違くて! 」
り「ポタッ……ポタポタポタ…ッ 」
自分の気持ちには嘘はつけず涙が自然に溢れて顔をつたう
り「いや…いいんだッ………そんな…さとみくんも遊びたいときは遊びたいだろうし。さ?」
り「 あんまし迷惑かけたくないし…… っ」
り「他のメンバーには言ってなかったんだけどさ……俺とさとみくん付き合ってるんだ。 」
る「…………」
り「でもここ最近気付かされたんだよね。やっぱり俺とさとみくん相性悪いなって 」
り「今日だって俺のこと心配するような素振りもなかったし、」
り「昨日だって男同士のカップル恥ずかしいって……いわれちゃってさ……ッ 」
思い出したくもない話をする
声が震えちゃって涙も止まらない
る「最低っ………」
る「莉犬が辛くて辛くて泣いているときに彼氏であるのに心配すらしないなんて… 」
る「僕だったら耐えられないよ、」
り「うぅ…ッ……う…… 」
る「正直言うとさ」
る「恋人である莉犬より他の人と遊ぶことを優先するような彼氏やめといたほうがいい」
る「そんな人を追いかけ続けるのは……また辛い気持ちを抱えなきゃいけなくなると思う 」
る「自分を辛いに追い込んでると同じだと思うな 」
る「今、考えてみて 」
る「さとみくんといた方が自分は幸せかっ…て」
り「俺……地雷踏んでると思うけど」
り「 やっぱり前までさとみくんと過ごしてたときが1番楽しかったなって思ってる…今はあれだけど」
る「うんうん……そっか。僕はそうやって莉犬より他の人を優先するような人とは
これから過ごしても気を遣って生活していくのかな…って僕は思う」
る「彼氏だからって理由であんまり考えすぎないでね?その人も1人の人間だから…」
る「自分の気持ちに素直になってみてね」
るぅとくんは真剣に俺の相談を聞いてくれて向き合ってくれてる……
り「るぅとくん………っ…ほんとにほんとに…ありがと…」
り「俺…チャンスあると思って今度デートに誘ってみる……」
り「それでもダメだったらわかれようかなって…思ってる」
る「またなんかあったら全然僕に相談していいよ?いつでも話聞くから」
り「るぅとくんっ……ほんとにほんとにありがとう…」
その後るぅとくんのおかげで熱もまあまあ下がり
ちょっと元気になれた
る「もう18時かぁ…結構時間経ったね 外も暗くなったしそろそろ帰ろうかな…っと」
り「あ…っまって!……俺1人で寂しいからさとみくんが帰ってくるまで一緒にいてくれない? 」
る「………」
る「もちろんいいよ、そうだよね。1人だと寂しいもんね」
そんなるぅとくんの優しい言葉にまた心が暖まる
る「さとみくん……帰ってくるのおそいね」
り「うん…今日も深夜に帰ってくるのかな 」
る「……莉犬」
さとみくんのことを心配してるときにるぅとくんが携帯を片手に
ちょっと暗い声で俺の名前を呼ぶ
り「ん?」
る「多分今日さとみくん帰ってこないよ」
り「え?」
る「これ…」
こ『さとみくんと一日中遊んでたんだけど、
楽しくなりすぎてこいつ泊まる泊まるってうるさいんだよねwww
今日はさとみくんとお泊まりします( ◜ω◝و(و "』
ころん@日常 Twitterより(現実ではありません)
り「え、嘘……」
る「ちょ、ころちゃんを説教してきます 」
り「いい……そういうのもういいよ」
る「莉犬……」
る「…ずっとそばにいていられなくてごめん。莉犬」
る「つらかったよね。」
り「うぅっ……うっ……うわぁあああ」
るぅとくんにぎゅっと抱き締められて頭を撫でられる
涙がまた出て止まらない
り「るぅとくんっ……迷惑かけてごめん…ね…っ」
る「なんで莉犬が謝るの……」
り「るぅとくんもいつまでもここにいるなんて…あれだよね」
る「………………」
る「いや、莉犬を一人にするのはいやだ、、、」
る「ほらさとみくんが戻ってくるまで一緒にいてあげるって言ったでしょ? 」
り「っ…………うぅ…っ…………るぅとくん…ありがとうッ…」
テレンッ
LINEがくる通知音が携帯からなる
ふと見たらロック画面に
さとみくんから『今日帰れない、ころんの家で泊まる。ご飯はそっちで勝手に食べて』
と彼らしい口調のLINEが1件だけくる
そんなLINEでまた心を痛める
あぁ、帰ってこないんだ……って実感させられてまた心を痛める
る「今日は帰ってこないんだし、僕たち気分転換に美味しいご飯食べに行こっか!」
る「熱も無事に下がったことだし…さ?」
り「ごめん……るぅとくん…今日は…っ……食欲ない」
る「……す、すこしはたべよ?ね?」
る「どこでも奢るから、それか僕が料理作るから……」
り「るぅとくんの優しさは気持ちだけ受け取っとく。でも今日はやめとく」
る「………いや作る。」
り「えっ………」
必死なるぅとくんの姿
る「キッチン借りるね」
り「いやほんと…るぅとくんそんな無理しなくていいから…」
る「無理してるのはどっちですか。」
り「……………」
る「僕は無理してないし、むしろ相棒の莉犬のためならなんでも出来る気がする」
り「っ………るぅとくん…ありがとっ…」
声は震えちゃったけどるぅとくんにありがとうの気持ちが強すぎて
ありがとうだけの言葉じゃ伝わりきれない気がする
る「ううん…ほんとに無理しすぎはやめてね。」
る「さっ!ご飯作りますかっ!」
る「莉犬はソファで待ってて」
り「うん……っ…ありがとっ」
〜15分後〜
る「はい!できました〜!」
り「えぇ!すごい!!!オムライスだ!!」
る「うん、冷蔵庫にある余り物ほとんどつかってつくりました!」
り「るぅとくん……」
る「ん?」
り「ほんとにありがとね…」
る「いーえ!さっ、食べよっか♡」
り「んー!おいしい!!おいしい!おいしい!」
る「えへへっ、莉犬に喜んでもらえて嬉しいなっ…」
なんだろう…なんか変な気持ち
もしかして俺るぅとくんといるほうがいいのかも…しれない
なんて考えが脳裏で跳ね返る
り「ごちそうさま〜!!!」
る「ごちそうさま〜!!!」
ふと時計をみると18時半だった
まだ時間はあるなぁ
り「この後何しよっか?」
る「莉犬お風呂はいる?」
り「あ、そうだ!はいんなきゃ!」
る「あ、僕がお風呂入れとくよ。病み上がりだしあんまり無理して動かないでね?」
ほんとるぅとくんって優しいなぁ…
この人からの愛なら溺れてもいいかな…
り「はぁ………俺これからどうしようかな…」
り「目、合わせづらいな…」
る「お風呂わいたよ〜」
り「ありがとう!るぅとくん!」
る「一緒に入る?笑」
り「えぇ?笑」
る「冗談冗談笑」
る「あったまってきてね」
〜風呂上がり〜
り「るぅとくん〜風呂上がったよ〜」
る「じゃあ僕シャワーだけ浴びるね」
り「うん、なんかこういうのるぅとくんと住んでるみたいw」
る「あははっwwたしかにw、莉犬と住んでみたいな。絶対楽しいだろうな」
り「うん、そうかもね…」
る「じゃ!シャワー浴びてきます!」
〜15分後〜
る「むしがむーり♪まじでむり♪」
り「おっ!おかえりい!」
る「 どうしよっか!」
る「眠くなるまでちょっと映画みる?それかゲームする?それともなんかお菓子食べる?」
とるぅとくんは楽しそうに提案してくれる
り「んー…ごめん。今日はいろいろいと疲れちゃったからもう寝よっかな」
る「そうだね、早めに寝よっか」
り「あっ、寝るとこどうしよ…」
る「じゃあ僕はソファで寝るよ。」
そうやってるぅとくんは気遣ってソファで寝ると言って
後ろを向いて遠ざかる
り「えっ……ま、って」
グイッ
袖を引っ張る
り「このベッド…さとみくんといつも寝てるベッドだからさ、少しでかいの」
り「だから…るぅとくんここで一緒に寝ない?」
る「えっ…ちょっと、莉犬…それは……」
無茶なこと言ってるのはわかる。自分でも
それに1人でこんなでっかいベッドで寝るなんてさびしいもの。
り「……ごめん。1人でこんなにでっかいベッドで寝るのはちょっと…寂しくって」
る「………………」
少し声が震えて掠れる
る「……いいよ」
り「いいの!?」
る「うん、寂しいもんね。」
る「僕にはそれくらいのことしか出来ないけど寂しさ吹っ飛んでくれたらなーって」
り「ありがと、」
その後俺とるぅとくんは静かに眠りについた
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続く……
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