アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3.
-
「海斗!海斗ッ!!」
頭が痛い。
全身が熱くて、汗が止まらない。
視界がぼやけたのは、きっと涙が流れてるから。
ぼーっとする耳の奥に、響く。
「海斗っ・・・・・!」
・・・す、ばる・・・・・・・?
苦しそうに歪む綺麗に整った顔。
大好きな人の、震えた声。
俺のせい?
俺が、勇気を出さなかったから?
なぁ。
だから、そんな。
「海斗っ・・・・・!」
やめて。
やめてくれよ。
これ以上、俺を責めないで。
わかってんだ。もう全部、わかってるから。
昴。
昴は俺を好きって言ってくれたけど。
宇宙一だとか言ってくれたけど。
俺も、同じだけど。
なんでだろうな。いつだって、昴に”大切にされてる”実感はあったのに。
愛してもらえてるって、実感はあったはずなのに。
俺、言われる度に、嬉しくて。
だけど同時に、寂しくてさぁ。
自分に自信が持てなかったんだ。
圭一さんに言われた覚悟ができないから。
もっと自信、無くなっちゃって。
なぁ、ごめんな。
デコ、くっつけて。
「大丈夫」って、言ってやりたいのに。
そうすれば、昴が安心するって知ってるのに。
力、出ないや。
だるくて、苦しくて。
身に覚えのある感じなんだけど、熱が邪魔して理解できない。
わかんない。
もう、全部が。
わかってんだ。俺のせいだって。
でも、わかんないんだよ。
俺、なんで・・・・・
なんで、女に生まれなかったんだろう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
49 / 77