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episode2 始まり
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そこまで厳しい``おきて´´があるのに対して、
寮は女子が毎年少ないからと言って混合に
なっている。
僕の部屋には香山(こうやま)という
ルームメイトがいる。
同じ科で最初にできた友達。
顔立ちはすらっとしてて世にいうイケメン。
悠真の顔立ちは中性的で男らしくないのだが、
ずっとコンプレックスで、この顔に憧れていた。
香山は警察学校内に彼女がいて、
毎日部屋に連れ込む。
お取り込み中に
出くわしたことが数え切れないほどある、
頭を抱えたくなる程のバカップルだ。
(僕の部屋でもあるんだけどな、一応。)
自然とでるため息は、夜の冷たい風に
白く染められていた。
部屋に入ろうとしたが、
彼女の笑い声が聞こえて
またか、と思い飛び出してきた所だった。
冷たいコンクリートの灰色を踏まないように、
白線をなぞりながらコンビニまでの道を歩いた。
学校は山奥にあるため、近くには街頭か
コンビニがひとつふたつあるだけ。
「いらっしゃいませ~」
いつもの気だるい声が聞こえてほっとする。
「あぁ。悠真くんじゃん。」
「お疲れ様。頑張ってるね。」
毎日のように来るものだから覚えられて
懐かれている。
名前は福島啓。(ふくしまけい)
近くの高校に通う17歳。
「今日も香山くん女連れ込んでたんでしょ。」
「もう、バレてるのか。」
はは、っと2人の笑い声が小さな店内に響いた。
淡々と仕事をこなし右手から左手へと商品を渡されて、
また悩んだら話聞くからと手を振ってくれた。
3つ下なのに頼りがいがあって安心感がある、
すごいな啓くん。なんて勝手に感心していた。
コンビニを後にすると、
ポケットから通知音が続けて鳴った。
通知音の正体は啓くんだった。
会ったばっかりなのに、どうしたんだろう。
(言い忘れてた!最近、拉致事件があって。)
( 俺の学校の女の子拐われたりしてんの。物騒だから。
悠真くん、気をつけて帰って。)
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