アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
『Girl's Festival.』
-
「芽吹、久し振りですね。」
ニコニコ顔の俺の大好きな人がヨチヨチ、フラフラと歩いている赤ちゃんを捕獲した。
「ちょっと小高、アンタ手ェ洗ったの?」
そんな姿をサラダボウル片手の佐伯チーフが呆れた顔で見下ろしていて。
「だぁ!」
「あはは。」
なのに全く気にせずチーフの娘の芽吹ちゃんと楽しげに笑い合ってる彼を見て…俺はなんとも複雑な気分になった。
「お前の子なんだから僕のバイ菌ごときになんて軽く勝てるだろう。」
「言ってくれるわね。」
立ち上がって手を洗いに向かう小高さんとチーフの間で濃いめのジョーク?が飛び交い俺は苦笑いでそんな二人を見る。
するとソファに座ってる俺のすぐ側に芽吹ちゃんが近付いてきてこっちに向かって両手を広げ…て……っ…??
ちゅう。
『!!』
俺は…このうら若き乙女(一歳)に唇を奪われてしまった。
◇◆◇◆◇
今日は雛祭り、という事で俺の尊敬する佐伯チーフのお宅に元・旦那さんと一緒に遊びにきた。
昨年生まれたばかりの『芽吹(めぶき)』ちゃんの節句のお祝いも兼ねて。
…なのに。
……シーン。
その帰り道の車の中で彼はずっと無言なままで。
俺はといえば彼が怒ってる?原因が『大事な恋人の唇を自分の元妻の娘が奪った』というなんともかんともな理由なもんでどこにどんなフォローを入れたらいいんだかな感じでいたり。
ふぅ…
小さく溜め息を吐きだすと頬に彼の指が触れて。
「…仙。」
「あ…」
ゆっくりと唇が重なった。
軽く触れてついばみペロリと唇を舐められて身体の芯がネツをもつ。
…すると。
「仙の唇…ミルクの味がしますね。」
…って言われて違う意味で身体が熱くなった。
「こだ…」
「元妻の娘相手に嫉妬するなんて…馬鹿げていると思わないで下さいね?」
走っていた車が細い路地の壁際に寄せられハザードランプを点滅させながら止まる。
グイッ。
引き寄せられた身体が彼の腕の中に収まるやいなや。
「ちょっ…」
さっきとは違う、奪うような激しいキスをされた。
アゴを捕らえられ滑り込んできた舌に強引に絡め取られ…。
「んっ…は、待っ…」
「仙…」
熱い舌に吐息までも吸われキモチよくて堪らず彼にしがみ着いた。
「仙…貴方は僕の“蛤(はまぐり)”なんですからね?」
そんな囁きが耳を掠める。
『なんじゃそりゃ?』な台詞だけどこれはとても素敵なコロシモンク。
俺は…熱い頬のまま彼を見つめて。
「俺はあなたの物だから…次は奪われないようにしますね。ゴメンなさ…」
言い途中の唇がふさがれ言葉が彼の舌に絡め取られる。
大好きな彼をキツく抱き締めながら俺は…甘く激しいキスに酔いしれた。
‐END‐
再up/2013. 1.26
再々up/2015.11.22
2020.1.5.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 8