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運命の赤い糸_
奇談を集めた類書『太平広記』に記載されている逸話、『定婚店』に登場する。
赤い糸は月下老人(ユエラオ)という縁結びの神が司っている。
元々は糸ではなく縄で、足首を結ばれるとしているが日本に渡ってくる際に”小指の赤い糸”に変わった。
ニゲラ_
別名クロタネソウと呼ばれ、細い葉と星型の青い花が咲くのが特徴。
花言葉は『夢の中の恋』『夢で逢いましょう』。
花言葉の由来は英名の『Love in a mist(霧の中の恋)』からきている。
更にニゲラにはもう一つ英名があり、『Devil in a bush(茂みの中の悪魔)』というものもある。
ニゲラ・サティバという種の品種は別名ブラックシードと呼ばれ、その名の通り種が黒いことからそう呼ばれている。
古くは古代エジプトの遺跡からも発掘されていて、当時から食用や薬用に栽培され現代でも薬やハーブ、香辛料として使用されている。
その効果は”死以外の全てを治療できる”とまで。
然し、ニゲラ・サティバ以外の品種の種にはアルカロイド系の毒が含まれている為、摂取によって中毒症状等を引き起こす可能性もある。
盲目的な過剰摂取による副作用もある為注意が必要。
*作中にニゲラは登場していませんが、本作は題名にある通り、ニゲラの英名や種の毒性等をモチーフに書いたお話です。
【概要・解釈】
彼等の出逢いは運命だった。
そして、甘い毒に侵された青年達は互いの存在に依存した。
いつしかそれは中毒的な愛の形に変わっていく。
あまりにも美しいそれに、誰一人違和感に気付くことはなく時は過ぎて。
夢の中で再会し、また愛を育む。
そこに悪魔が隠れていることも知らずに、欲望のままただ純粋に。
繋がれたままの足首の縄と小指の糸によって青年は天の国へと誘われる。
それは、正しく死への道。
何度その絶望を繰り返しても、一度回してしまった運命の歯車が止まることはない。
運命の赤が流れ、その四肢を深紅に染めた時また運命は動き出す。
運命が彼等を引き合わせたのなら、それを切り裂くのもまた”運命”なのだーー。
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