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1.入り乱るは悠
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「あ〜…もう無理、終わんない…絶対無理…」
翼はいつぞやのレポートを忘れた時より更に疲弊した様子で机に突っ伏した。
目の前に山積みになった課題に翼はうんざりしたように息を吐き出す。
「口だけ動かしてても、手動かさないと終わらないよ」
「あ〜〜もう…、いくら何でも課題出しすぎ!怪我人をもう少し労って欲しいもんだよ」
「だから入院中に態々課題届けてあげたのに、全く手をつけなかったのはどこの誰でしたっけ?」
「う……、」
翼は言葉を詰まらせると、まだ包帯を巻いたままの頭を掻き毟った。
「こら、包帯取れるよ」
「もーいーの。殆ど治ってるのに念の為にって無理矢理付けられただけだから」
そう言って子供のように拗ねる翼に呆れ顔を向けると、要は頬杖をついて図書館の外をぼんやりと眺めた。
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