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預けた苦しみ7
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受験の時期なのに忘れ物は多いし授業にも集中できてないと……。
しかし、30代前半の男性教師は、面倒なことを嫌うことなかれ主義であった。
小学生時代にイジメから救ってくれた筋の通った教師とは正反対だったのだ。
水原は教師の前では、聞き分けのいい優等生を演じていたため、担任教師にとって扱いやすい生徒だった。
それに対し、優夜はクラスに馴染むことが出来ずあまり成績も良くないため、出来損ない扱いだったのだ。
優夜の訴えにも耳をかさず、頭から優夜の方に落ち度があると決めてかかった。
そればかりか、更に優夜に心ない言葉を投げかけた。
「水原に嫉妬でもしてるのか? 彼がそんな奴には見えないけどな。 仮に七瀬の言うことが本当だとしても、お前に何かしら問題があるからじゃないのか?」
このときほど、教師に絶望し、全ての大人が信用できるわけではないという現実を思い知った。
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