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折れた心12
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「女を襲ってるみたいだな」
仲間たちが泣きながら服を裂かれている優夜を見て笑う。
シャツとともに、下着もずりおろされていく。
身に纏っているものは、靴下と靴だけになってしまった。
「なんで、なんだよ?」
思わず涙声でつぶやいた。
絶望と悔しさで次々と言葉が出る。
「なんで、俺のことおもちゃにするんだよ?俺何か悪いことした。ちゃんと説明してよ」
友喜の裏切りや、惨めな姿にさせられたことで、悔しさがいつにもまして沸き上がっていた。
「中山が言ってただろ。虐められるほうも悪いって。お前みたいに周りがいらいらしてるのに余裕で涼しい顔した奴むかつくんだよ。女みたいに弱っちろい顔して結構生意気だしな」
優夜の問いに水原が説明する。
「余裕でなんかいたことない。いつも精一杯で倒れないようにしてたんだ。結局固まってなきゃ何も出来ないなんてずるいじゃないか。一人では弱いくせに卑怯だ」
胸にしまっていた言葉が次々と出てくる。
「何だと!」
水原が優夜の顎を掴んだ。
「一人前に生意気な口たたきやがって!お前なんか誰も味方がいないだけじゃないか。つるんだものが多い方が勝ちなんだよ」
頬を打たれ、脇腹を蹴られた。
そうだった。
もう自分には、遠くからでも支えてくれる友達がいないのだ。
そう思うと涙がとまらない。
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