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博人の決心と未夜の秘密7
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真夜は、色白で目鼻立ちがはっきりした愛らしい顔立ちをしていた。
「もうちょっと、女の子らしくしてればアイドルみたいに可愛いのにね」
家族や近所の者たちが残念に思っていたものだ。
真夜は同年代の少年たちよりも男の子らしかったのだ。
幼稚園のガラスに落書きをしたり、野良猫を室内に連れこんだりなど日常茶飯事で、がき大将の少年と喧嘩をして軽い怪我をさせたこともある。
そのたびに母親は頭を悩ませ、真夜を強く叱っていたが、しばらくするとまた新たないたずらをやらかすので周囲のものは、たまらなかっであろう。
困惑する母に対して父の方は、
「真夜もまだ5歳だから物事の分別が分からないんだよ。
もう少し成長すれば落ち着いてくるさ」
などと呑気に構えていた。
そんな真夜に頭を悩ませながらも、両親は真夜が可愛かったのだ。
しかし未夜だけが、真夜に対して複雑な思いを秘めていたことを両親は知らなかった。
未夜の学校で開催される学芸会が、数日後に迫っていた。
クラスで一番の美少女だった未夜は学芸会でやる劇の主役として王女役に選ばれのだ。
両親たちが見にきてくれるはずになっていたので、張り切って練習していた。
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