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「そんなの。酷い」
「え?」
「勝手に自分だけ楽になって、ズルい。俺は? 俺はどうなるの? あの日からずっとしんどい。それでもなんとか乗り越えられそうだったのに。ずっと俺のこと避けてるのも分かってたし。俺にだってその方が都合が良かった。昨日だって嫌な予感しかしなかったし、来るつもりじゃなかった。だけど、様子変だし心配になるじゃん。けど、こんなになるなら来なきゃよかった。来た俺が悪い。ほんと馬鹿だ」
「マク? 何言って」
「考えてなかったよね? 俺の気持ちなんて」
ソファの上で膝を抱えて、俺をみつめる。
「そんな……」
気持ちって。
どういうことだよ。
あの日って……あの日の事なのか?
「ジェボミは、スッキリしたの?」
「え?」
「俺に気持ち言って、スッキリした?」
「や……わからない」
だって、こんな惨めに床に座って上から散々罵られて。今も怒られてるし。スッキリしたのかどうかなんて、感じる余裕ない。
「なんで? なら、何の意味があるの? なんで口に出したの? 出さなきゃよかったじゃん」
「なんだよ、分かったって、だから謝ってんだろ」
正直、もうこれ以上の攻撃には耐えられなさそうになくて。忘れてくれ許してくれって、懇願したいくらいだ。
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